台風2号の接近に伴い、6月2日から3日にかけて各地で発生した線状降水帯により、各地で大きな被害を受けました。
全国の43河川で氾濫が発生、土砂災害213件が発生し(6月12日時点)、住宅については全壊13件、半壊6件、一部破損36件、床上浸水2,149件、床下浸水5,841件(6月8日時点)と非常に大きな被害を受けています。
そこで、チーム・ユニコンでも自分たちにできる支援を考えるため、6月10日〜11日にかけて2チームに分かれて、被災状況と災害ボランティアの活動状況の確認のために愛知県、静岡県、茨城県、埼玉県に伺いました。
東海チームは、まず愛知県の豊橋市・豊川市に伺いました。
愛知県全体では床上浸水177件、床下浸水379件の被害を受けており、豊橋市・豊川市では柳生川や梅田川での越水や、豊川・豊川放水路周辺等の広範囲で内水氾濫を含めた浸水被害を受けています。
豊橋市・豊川市いずれも災害ボランティアセンターが立ち上がっていましたが、いずれも地元で対応できる状況とのことでした。
次に岡崎市に伺いました。こちらは乙川の越水等の被害を受けたそうです。
岡崎市では6月9日時点で災害ボランティアセンターを閉所し、一般ボランティアセンターで対応を続けており、地元で対応できる状況とのことでした。
その後、静岡県の富士市・沼津市に伺いました。
静岡県では床上浸水176件、床下浸水548件の被害を受けており、市町村別では沼津市の被害が最も大きく、床上浸水100件、床下浸水200件の被害を受けたそうです。
富士市では、須津地区・浮島地区を中心に、床上浸水12件、床下浸水56件の被害を受けています。
訪問時点でのニーズ件数は75件でした。
2021年にも水害の被害を受けていた経験から車や貴重品等の避難を早めに行なっていたこともあり、一般ボランティアのニーズは殆ど無いものの、ニーズ件数のほとんどが床下を中心とした技術系のものとのことで、既に技術系のボランティア団体が活動を開始しているとのことでした。
沼津市は、原地区や大岡地区などで浸水の被害を受けたそうです。
訪問時点でニーズは100件、うち60件が技術系とのことでした。
こちらでも技術系の団体が動き出していましたが、ニーズはこれからも増えていくような印象でした。
関東チームは、茨城県取手市・埼玉県越谷市に伺いました。
茨城県では、床上浸水451件、床下浸水208件の被害を受けています。
取手市では牛久沼と小貝川に囲まれた双葉3丁目に多くの被害が集中しており、1200世帯のうち約半数の600世帯で床上・床下浸水の被害を受けたそうです。
地元の青年団等の活動で、家財出し等は進んでおり、泥も入ってきていないことから、ニーズは縮小傾向とのことでした。
こちらにも技術系ボランティア団体が入り、ニーズの吸い上げを行いながら、活動を実施しているそうです。
埼玉県は全国でも最も大きな被害を受けており、床上浸水718件、床下浸水2,906件の被害を受けています。
越谷市では宮本町5丁目付近で最も大きな被害を受け、他に新方川流域の低地等でも被害を受けたそうで、いずれも内水氾濫のようです。
こちらの地域では災害慣れしていることもあり、住民の皆さんが片付けを進めていることから、ニーズはそれほど上がってきていないとのことでした。
なお、ボランティアセンターに伺った際、豊橋市ではこれまで作成した医療用ガウン50着を、取手市では100着を、豊川市・岡崎市・富士市・沼津市ではガウンのサンプル5着をそれぞれお渡ししています。
現地調査の結果、現状、特に技術系ニーズが多く上がっているのは静岡県であることがわかり、特に沼津市は今後もニーズが増えていきそうな印象です。
この結果を受けて、Facebook・Instagramでお伝えしたとおり、今週末から静岡県沼津市での災害ボランティア活動に加わることを考えています。
また、関東地方の被災地では、特に技術系のニーズが吸い上げられていない印象で、泥は無くても水が床上・床下に入っている以上、壁や床の裏・断熱材に水が残っている可能性があることから今後ニーズが増えてくる可能性もあり、その際には我々にできる範囲での活動を検討していきたいと考えています。
活動の状況については、適宜ブログやFacebook・Instagramで報告していきたいと思います。