台風2号の接近に伴い各地で発生した線状降水帯により大きな被害を受けた静岡県沼津市で、前回の静岡県静岡市清水区での活動に引き続き「災害ボランティア 愛・知・人」さんのチームに加わり、6月18日から災害ボランティア活動を開始しました。
静岡県では床上浸水176件、床下浸水548件の被害を受けており、市町村別では沼津市の被害が最も大きく、床上浸水100件、床下浸水200件の被害を受けたそうです。
6月18日は、西添町の床上40cmまで浸水したお宅での作業でした。この辺りのお宅は嵩上げした上に建てられていることが多く、その中で床上まで水が来たということは、かなりの高さまで水が来ていたことがわかります。
こちらのお宅では、前日まで2日間かけて床下に溜まった水を除去を実施していました。前日の作業では、水を拭き取った後でもいつの間にか水が滲み出している場所があったそうですが、この日はそれほど床下の水の量が増えていないようでした。
そこで、もぐら隊がタオルを大量に床下に持ち込んでの水の拭き取りと、前日までに入れなかった部屋の確認を行いました。
このお宅の床下の通人口は高さ方向が非常に狭く、自分は胸がつかえてしまって入れず早々に戦力外となってしまったため、通人口を通過できる体格のメンバーが床下に入ることになり、自分を含めた残りのメンバーは地上での支援作業に回りました。
モグラ隊が床下に入ってみると、多くの場所はタオルで拭き取れる量の水の量でしたが、奥の方にはタオルで吸いきれない水たまりもあり、そのような場所は乾湿両用集塵機やバキュームを使って水を吸い取り、タオルで仕上げていきました。
地上部隊は、床下から上がってくるタオルを洗ったり、バキュームのサポート等を行いました。
再度水が滲み出てくる可能性もありましたが、モグラ隊の活躍で現状溜まっている水は吸い取れたということで、乾燥を進めるフェーズに移行すべく、通人口に送風機を設置しました。
送風機は通人口の高さに合わせるため、家主さんに台になりそうなものをお借りして、その上に設置しました。
通人口の奥に設置した方が効率は良いのですが、送風機が通人口を通過できなかったため、まずこちらで全方向に風を送って様子を見て、今後の乾燥状況を見ながら風の向きを変えていくそうです。
送風機の設置でこのお宅での一旦作業完了となり、その後、次に対応させていただくお宅へ、ご挨拶を兼ねて状況を確認しにうかがいました。
点検口が開かないという状況の中、なるべく乾燥を進めるため、既に愛・知・人さんが室外の通風口に複数の送風機を設置しています。
こちらのお宅は2年前の水害の際にも愛・知・人さんが作業されたそうで、その時のお話も伺うことができました。
2年ごとに水害が起き、浸水の被害を受けるショックの大きさは被災していない自分たちには想像もできないほど大きいと感じますが、そんな中で、このお宅では前回の経験と、今回愛・知・人さんから受けたアドバイスをもとに、住民さんご自身で壁のベニヤを剥がしたり、これからは床下にも入ってみたいとおっしゃっていたりして、自助の動きが出てきていることがとても嬉しかったです。
ボランティアの活動を通じて、自助の動きが少しずつ広まっていくといいなと思います。
また、作業をしたお宅の近くには、災害廃棄物の臨時集積所が設置されており、作業している間にもどんどん廃棄物が運ばれてきており、まだまだ片付いていないお宅も多いように感じました。
2件目のお宅に伺ったところで本日の作業は終了となりました。
今回の沼津市での水害では、あまり泥の混ざっていない透明な水が入ってきたようで、水が引いたところで見た目がそれほど汚くなっていないこともあって、床下に溜まった水の除去の作業が主となっているようですが、実際には床下の断熱材や壁の中にも水が入り込んだ可能性や、水が残っている可能性があり、今後、カビが増える等でニーズが増えてくる可能性もあるのではと思います。
チーム・ユニコンは週末のみの参加となりますが、今後、静岡県沼津市での活動を継続していきたいと考えています。
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