人吉市での活動を終え、佐賀県大町町に移動して、「め組JAPAN」さんに加わって9月21日から23日まで災害ボランティア活動を実施しました!
大町町での活動は、活動に参加した三城理事長のレポートをもとに報告します。
令和3年8月11日からの大雨の影響で、佐賀県は佐賀市、大町町、武雄市などで一昨年同様か、地域によってはそれ以上の被害を蒙っています。
この豪雨、全国的にも大きな被害を受けました。その中でも、久留米を中心とした福岡県、武雄市・大町町を中心とした佐賀県での家屋への被災件数は、他の地域を一桁上回る約3000件強となったそうで、非常に大きな被害を受けたことがわかります。
今回活動した大町町の浸水原因は、一昨年と同じく内水氾濫でした。
一昨年は工場から重油が流出してしまったために、排水ポンプを止めざるを得なかったことで浸水が起きてしまいました。
一方、今回は、六角川から越水しないよう排水ポンプを調整しているうちに、逆に平野部の水位が上がってしまったことで排水ポンプ自体が浸水してしまい、ポンプを稼働できなくなってしまったことが原因で浸水が広がったとのことで、そのため、残念ながら一昨年以上の規模の被害となってしまったそうです。
この被害を受けて、佐賀県の社会福祉協議会も災害ボランティアセンターを開設していますが、コロナ対策として、ボランティアの受け入れにあたっては、地域外からの一般ボランティアの受け入れを行っていない上に、佐賀県内在住であっても2週間以内に県外へ出ていない方に限定と、かなり厳しい基準を設けての運営となっているそうです。
一方で、このような水害の被害に対しては、それらへの対応についての専門的な知識や技術を持っている方々の協力がどうしても必要となります。
佐賀では、SPF(佐賀災害支援プラットフォーム)という行政・社協・CSOの三者連携合議体が作られ、その活動の一部として、そのような知識・技術を持ったボランティアの受け入れや調整を行ってくださっています。
SPFさんは、その活動を、被災地支援のためにアクションを起こしたい佐賀県民または同県に所縁のある者が、それぞれに活動をし、その情報交換や協力をするために集った「想いのプラットフォーム」と表現されています。
そのSPFさんの指揮のもと、一昨年OPEN JAPANさんが拠点としていた下潟公民館を支援拠点として復活させ、OPEN JAPANさん、レスキューアシストさんなどのボランティア団体と共にめ組JAPANさんもニーズ対応に当たっており、今回チーム・ユニコンも、これまでの経験を生かしてめ組JAPNさんに加わって活動することとなりました。
さて、実際の活動の内容の報告に移りたいと思います。
9月21日はDさん宅のクロス剥がし・被災物撤去・集積所への運搬、22日はEさん宅の被災物撤去・集積所への運搬、23日はFさん宅の壁剥がし・集積所への運搬を行ったそうです。
一昨年は被害を免れたお宅からは古い家財も出てきますが、一方で、一昨年に被害を受けたお宅から運び出す家財は新品同様のものも多かったとのことです。
数十年に一度と言われるような災害が3年の短い間に2件も襲ってくるという異常な事態であり、ここから再び生活を立て直す、ということが途方もない気力が必要になることのように感じます。
また、未だ多くの水を含んでいるであろう断熱材を取り出すために、クロスを剥ぎ、壁板を外すと、そこには、黒、白、緑ばかりでなく、人体に有害な赤カビなどが繁殖しているのがわかったそうです。
このようなカビは、放っておくと見えないところでどんどん増えていき、臭いや不快感だけでなく、最終的に健康被害につながってしまうため、リフォームをするとしても、できるだけ早く除去する必要があります。
一見、無傷のように見えても、深部は確実に侵されているこの現実を目の当たりにすると、やはり多くの人手をかけて迅速に対応する必要があると痛感したとのことです。
これで今回の熊本県人吉市、佐賀県大町町での活動は終了です。
大町町では、未だ甚大な被害からの復旧作業を進めている最中であり、多くの人手をかけて迅速に対応すべき作業も多いことがわかりました。
一方で、コロナ禍の中、必要な人数のボランティアが集まるかどうかは未知数ではないかと思います。
我々の拠点からは離れているため頻繁に、というわけにはいきませんが、これからもチーム・ユニコンはめ組JAPANさんと連携して継続して同地区での活動を続けていきたいと思います。