チーム・ユニコンの理事でもある深澤くんが参加する、山で働く人たちにフォーカスをあてた動画を作成・公開している「Tokyo Climb」さんに、チーム・ユニコンが地域振興事業として制作支援して、八ヶ岳に関連する以下の2編の動画を制作したことは、以前ブログでご報告しました。

双子池ヒュッテ〜ある夫婦の物語〜
https://www.youtube.com/watch?v=3OVhveYbJAo

八ヶ岳中信高原国定公園−静の森 北八ヶ岳編−
https://www.youtube.com/watch?v=XBehVcal5Xo

今般、北八ヶ岳に続き、南八ヶ岳の山小屋を取り上げた「八ヶ岳中信高原国定公園 – 動の森 南八ヶ岳編」を「Tokyo Climb」さんとともにチーム・ユニコンで制作し、YouTubeに公開しました!
https://youtu.be/CzmthLj0IZU?si=wRlWZXW7mZ0RbOEM

今回は山岳写真家の菊池哲男先生、女優の一双麻希さんにもご参加いただき、南八ヶ岳の8軒の山小屋や南八ヶ岳の魅力がぎっしりと詰め込まれた素敵な動画になっています。
この動画を見ると、きっと八ヶ岳や、他の山(自分のレベルだと南八ヶ岳は厳しいので…)にも行ってみたくなると思います。
それほど長くない動画ですので、お時間のある時に是非ご覧ください!

各山小屋や赤岳山頂、撮影時の様子はこんな感じだったそうです。
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チーム・ユニコンでは、今回のような、これまでの活動やメンバーを通してご縁のある土地への、現地への観光などを通した中長期的な支援につながる活動を継続していきたいと考えています。
イベント参加前にはFacebook等でお知らせしますので、お近くの方は是非お立ち寄りください!

夏休みも終わりに近い8月27日に、川崎市多摩区にて医療用ガウン作成会を開催しました。
16名の方にご参加いただき、持ち込みを合わせて83着を作成することができました!

医療用ガウン作成作業はNPO法人MAKE HAPPYさんと連携を取りながら実施しており、完成したガウンは医療・保険機関や介護事業者の皆さまへお送りしております。
作成会の開催にあたっては、JVOADのガイドラインに従い、検温・手洗い・アルコール消毒等の感染予防を徹底しております。

夏休みということもあって、学生さんや親子連れの方に多くご参加いただきました。
ほとんどの方が初めてのご参加でしたが、作り方もすぐに覚えていただき、非常にたくさんのガウンを作ることができました。
暑い中ご参加いただき、ありがとうございました!
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新型コロナウィルス感染症が5類となったことで、対応のためのルールも変更となりました。
この変更を受けて、今回の作成会で一旦医療用ガウン作成は一区切りとしたいと考えています。

今後は、頻発する災害に対する備えの一つとして、地震や台風で損傷した屋根瓦の応急修繕に用いられるアシスト瓦(段ボールと防水シートで作る簡易的な瓦)の作成会を実施していきたいと考えています。
次回の作成会は、学生の皆さまが冬休みに入る頃に開催しようと考えております。
開催が近くなりましたら改めてご連絡致しますが、本活動にご興味がございましたら、ボランティア活動申し込みフォーム(ここをクリックしてください)を通じてご連絡ください。
当日は出入り自由ですので、ご都合が良い時間に是非ご参加ください。

 

週末に日本を襲った台風13号により、残念ながら各地で大きな被害を受けました。
亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被害に遭われた方々にお見舞い申し上げます。

このように今年は週末ごとに各地で大きな水害が起きており、報道も新しい水害に移っていくこともあって記憶が希薄化しやすいのですが、6月29日からの豪雨でも九州地方、中国地方、北陸地方では大きな被害を受けています(国交省HPによれば、7月28日時点で住宅被害は全国で全壊21棟、半壊59棟、床上浸水2,211棟、床上浸水5,268棟、河川被害では41水系118河川で氾濫が発生、土砂災害321件となっています。)。
チーム・ユニコンでは、現地で社会福祉協議会と連携しながら活動を続けているsien sien westのパパラこと今井代表のお手伝いをすべく、8月20日〜21日にかけて福岡県久留米市、熊本県益城町で災害ボランティア活動に参加しました。
今回も自分は参加できていないため、参加した三城理事長のチームからのレポートをもとに報告いたします。
また、写真の一部はsien sien westの今井代表にいただいたものを、許可を得て掲載しています。

8月19日は11時頃に現地に到着しましたが、現場が唐津市と佐賀市から離れた場所だったこと、途中参加は作業中の事故などの把握ができなくなるため適当ではないと判断し、翌日からの作業の実施としました。

20日は福岡県久留米市の田主丸での作業でした。
ここは災害NGO結さん、コミサポひろしまさんが技術系ニーズを請け負って復興を推し進めているNPOベースに入り、エタノールを使っての床下の消毒作業をおこないました。
この日、作業をご一緒したコミサポひろしまのMさんはこの被災地田主丸出身で、「よく被災地で作業していると、まさかこんな目に合うとはという言葉を山ほど聞いてきたが、いざわが身に降りかかると複雑な感じです」と言ってたのが印象的だったそうです。
また、Mさんも普段から線状降水帯が発生した時のシミュレーションはしていたそうですが、実際に水流がやってきたのは警戒していた本流の方からではなく、微細な用水路からの溢水が対策をしていない全く逆の方向から流れ込んできたそうです。

エタノールでの床下の消毒を終えたところで昼食となりましたが、他の支援先に入って作業しているメンバーも次々Mさんの自宅に集まり、ガレージでお母さんが用意してくれたテーブルいっぱいの料理にワイワイガヤガヤ舌鼓を打ちました。

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Mさん宅でのお昼の様子

 

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根太・大引等のブラッシング作業

午後は床板を剥がした部屋の根太や大引きのブラッシングをしてからのエタノール消毒を実施し、その後、家主さんと協力しながら剥がした床板を載せ戻し、木ネジどめまで実施して、案件完了となりました。

21日は、熊本県益城町の2つの社協さんの案件に、ボランティアサークルに所属する学生さんと参加しました。
1件目は赤井地区での床下の送風機の引き上げでした。床下に潜って、床下に点在する送風機を開口部の下まで運び、学生さんがそれを引き上げ、ケーブルを拭いたり、ケースに梱包したり、という形で作業を進めました。
なかなか広いお宅でしたが、小一時間程度で作業は完了しました。
こちらのお宅が所有されている周辺の田んぼも全て水没したそうですが、幸い稲穂もしっかり伸びていて、被害は最小限に抑えられたようでした。

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送風機の設置・回収作業

 

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元気に育っている稲

午後も同じ赤井地区の別の住宅での床下消毒作業でした。
こちらのお宅では、エタノールではなくオスバン(塩化ベンザルコニウムを有効成分とする逆性石鹸液)を噴霧して消毒を行いました。
エタノールを使用した場合、高濃度(70〜80%以上)のものを使用するため床下は気化したアルコールが充満し、アルコール耐性が強くないとかなり苦しい作業となります。
一方、オスバンを使用する場合はアルコール酔いの危険はないものの、オスバンを水で薄めた溶液を使用する必要があり、この水溶液を噴霧することで、一旦乾燥した木材に再度、カビの要因となる湿気を与えることになります。
そのため、オスバンを使用することを躊躇うケースも多いのですが、消毒の効果自体はどちらも同様であり、作業者の安全を守ることが他のデメリットに対して優先されるケースであれば、こちらを使用する場合もあります。
今回はオスバンを選択し、15Lほどのオスバンを2時間ほどで噴霧し、再度送風機を床下に設置して作業完了となりました。

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床下の消毒作業

冒頭に書いたように、週末の台風13号のように、今年は週末ごとに大きな水害が全国各地で発生しており、どこでどのような被害を受けたのか、記憶が希薄化していっているのが現状ですが、サポートを求めている被災地は未だ全国各地にあります。
チーム・ユニコンとしても、連携している団体と連絡・連携をとりながら、全国の被災地の助けになれる活動や、被災地に寄り添う活動ができればと考えています。

今後の活動の内容については、適宜ブログやSNSで報告していきたいと思います。

チーム・ユニコンでは、7月14日からの記録的な豪雨により広範囲で大きな被害を受けた秋田県秋田市・五城目町での災害ボランティア活動を8月5日より開始しています。
今回は8月14日〜15日の活動について報告します。

8月29日時点の集計(※)では、秋田県全体で住宅被害は全壊8件、半壊2件、一部破損6件、床上浸水4,903件、床下浸水3,274件、その中でも被害の大きかった秋田市では床上浸水4,314件、床下浸水2,622件の被害が、五城目町では床上浸水399件、床下浸水200件の被害がそれぞれ報告されています。
※これらの集計、被災・報告の日付等は、秋田県災害対策本部発表のものに基づいています。

今回も自分は参加できなかったため、三城理事長のチームからの報告を引用して報告いたします。
今回は、両日とも秋田市での活動でした。

8月14日は9時頃にボランティアセンターに到着、この時点で100人ほどのボランティアが集まっていました。
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この日はまず、南通地区にて物置からの被災物の搬出、清掃を実施しました。物置から中のものを取り出していき、仕分けをした上で、泥などを水で洗っていきます。
このお宅は80cm近く浸水しており、物置も半分壊れていました。
こちらのお宅では、これまでは家の前の道路に足元くらいまで水が溜まることはあっても、今回のような被害は初めてとのことでした。
発災当日は、朝から強い雨が降っており、そんな中で夜9時くらいに一気に水位が上がって床上まで浸水し、周辺一帯も浸水してしまったそうです。
息子さんも職場から駆けつけられず、翌日水が引いたところで自宅に駆けつけたそうです。

午後は、太平中関地区にて物置・庭からの泥土の搬出作業を実施しました。
こちらも近くの川が溢れ、浸水してしまったそうです。
家主さんは事情があって避難ができず、水がどこまで上がってくるか、浸水の影響により停電になって医療機器などが停止しないか、不安を抱えたまま一夜を過ごされたそうです。

こちらのお宅での作業で、この日の作業は終了しました。
宿泊は、太平山リゾート公園オートキャンプ場でのテント泊でした。

8月15日は熱中症アラートが出たため、午前中のみの活動となりました。午前中だけとはいえ、かなりの暑さのため、こまめに休憩をとりながらの活動となったそうです。
この日は楢山地区で、庭の泥土の搬出作業と物置の解体作業を実施しました。
こちらもかなりの浸水となったそうで、階段の踊り場くらいまで浸水してしまったとのことでした。
宮城県から駆けつけてくれた甥の方と一緒に作業しました。泥をつめた土嚢は30袋以上になったそうです。
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この週末で秋田県でのチーム・ユニコンの活動はひと段落ですが、この活動の後、お盆前後には秋田市・五城目町ともに一般ボランティアへのニーズが収束してきており、それらへの対応は週末に限っての作業へとシフトしています。
一方で、技術系案件は未だ広範囲に残っており、床剥ぎ・壁剥ぎをしての断熱材の撤去の完了が冬前には難しいことから、グラスウールに含まれている水分をできる限り絞り出し、ダクトファンなどで乾燥を含めていく方針となっているそうです。

今後の秋田での活動の実施は、現地で活動している仲間の団体からの連絡を待って検討していきますが、一方で、他地域も今年頻発・激化している豪雨で大きな被害を受けています。
また、昨年より連携を強めている「災害ボランティア 愛・知・人」さんが京都府綾部市からの要請を受けて、同市での技術系案件に対応していくということですので、チーム・ユニコンとしても愛・知・人さんと連携して綾部市をはじめとした全国の被災地の助けになれる活動や、他の被災地にも寄り添う活動もできればとも考えています。

今後の活動の内容については、適宜ブログやSNSで報告していきたいと思います。

地域振興に関わる活動の一環として、チーム・ユニコンの前身のチーム・ユニオン時代、東日本大震災後に活動していた気仙沼市本吉町にて、8月12日に開催された「第29回本吉マンボウサンバ大会」に参加しました!
本吉マンボウサンバは、本吉町商工会(現・本吉唐桑商工会)が平成5年に行った「生涯学習振興事業」の一つとして計画され、本吉町で慕われていたマンボウ(平成6年には町の魚になったそう!)をモチーフに誰でもどこでも踊れるものとして創作されたそうで、翌平成6年から毎年8月にマンボウサンバ大会が開催されています。
2020年〜2022年は残念ながら新型コロナウィルス感染症の拡大に伴い中止されていましたが、今年、ついに3年ぶりに開催されました!

8月12日のマンボウサンバ大会に合わせて、前日の11日の朝に東京を出発、気仙沼へ向かいました。
が、さすがの夏休みど真ん中の三連休、そこかしこで事故渋滞が発生し、なかなか思うように進まず、12時間以上かけて暗くなってから気仙沼に到着しました。
到着後、いつもお世話になっている気仙沼の方々に懇親会を開いていただき、気仙沼の海の幸や気仙沼ホルモンを満喫しました。
この日は、日門のコミュニティセンターに宿泊させていただきました。
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翌朝、お世話になった日門の海岸清掃を行った後、マンボウサンバ大会までの間の時間を使って、市内を観光しました。

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海岸清掃風景

その中で、気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館にも伺いました。
ここは、東日本大震災に伴う津波で4階まで浸水した気仙沼向洋高校の旧校舎が、被災直後の姿を残したまま保存され、内部を観覧できるよう整備されています(なお、当時、生徒さんたちは高台に避難して、一部の先生方は屋上に避難して、幸い犠牲になった方はいませんでした。一方、伝承館からも見える範囲の杉ノ下地区の慰霊碑のある場所では、およそ60名の方が犠牲になっています)。
館内を回る際には、語り部の方に案内していただける「語り部ガイド」というプログラムがあり、当日は連休ということもあり、多くの10代の語り部さんがガイドをしてくださっていました。
語り部さんに案内してもらえることで、自分1人で校舎を見ただけではわからない当時の緊迫した様子や、校舎の中に残ったいろいろな津波の痕跡などを詳しく教えてもらうことができました。
何より、語り部さんご本人が小学生だった当時に体験した状況を話していただいたことが、非常に生々しく伝わってきました。
そのような生々しいお話を聞くと同時に、我々の記憶がどんどん風化していることも感じ、語り継いでいくことがいかに大事か、ということを実感しました。
そんな中、若い人たちが被災の記憶を語り継いでいこうとしていることが、非常に心強く感じました。

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語り部ガイドの様子

 

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気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館・被災した教室

 

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気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館・被災した教室

 

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気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館・室内に流されてきた車

 

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気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館・建物がぶつかった跡

 

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気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館・折り重なった車

その日の夕方は、ついにマンボウサンバ大会の本番です。
会場は、東日本大震災の後の災害ボランティア参加時にテントを張らせていただいていた本吉町のはまなすホール前の特設会場です。
ユニコンのメンバーは、社協さんが中心になって結成された粋き活き組に参加しました。
大会には色々な団体が参加しており、団体によっては揃った凝った衣装を着ていたり(粋き活き組も赤の鉢巻に黄色の法被で統一!)、コスプレをしていたりする団体もありました。
我々はあまり練習もできないままのぶっつけ本番でしたが、前の人の動きを見ながら1時間ほど必死に踊りました。
結果、なんと、粋き活き組が1位のマンボウサンバ大賞に選ばれました!
結成当初に受賞して以来、10年以上ぶりの受賞だったそうで、チームは大いに盛り上がりました!

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マンボウサンバ対象の表彰式

無事マンボウサンバ大会を終え、翌日、秋田での災害ボランティアに向かうメンバーは、車で秋田に向かいました。

今回は、新型コロナ感染症もひと段落ということで、久しぶりに気仙沼を訪れ、気仙沼の皆さまとのご縁を改めて感じることができました。
今後も、このご縁をつないでいけるような活動を続けていきたいと思います。

また、今回のような、メンバーにご縁がある土地や、被災地の振興に関わる活動は、今後も継続していきたいと思います。

チーム・ユニコンでは、3月11日に日比谷公園で開催された「311未来へのつどい Peace On Earth」にブース出展し、合わせて東日本大震災関連書籍の青空朗読会を実施しました。イベントの様子は、こちらのブログをご覧ください。
青空朗読会では、関西学院大学社会学部 金菱清教授が東北大学院大学で教鞭をとっていらした当時に、ゼミの生徒さんたちと発災直後から丹念な取材を積み重ねて編纂された「東北学院大学震災の記録プロジェクト」の著書のうちの以下の2冊を朗読しました。

朗読してくださったのは、大塚秀記さん、みょんふぁさん、廣瀬朱美さんのお三方です。

この青空朗読会の様子をまとめた動画をYoutubeに公開しました。
動画は、こちらのリンクからご覧ください。

是非、動画をご覧いただき、東北や、大震災の被災者の方々に思いを馳せるお時間を頂戴できればと思います。

チーム・ユニコンでは、7月14日からの記録的な豪雨により広範囲で大きな被害を受けた秋田県秋田市・五城目町での災害ボランティア活動を8月5日より開始しています。
今回は、最初のタームである8月5日〜6日の活動について報告します。

8月8日時点の集計(※)では、秋田県全体で住宅被害は全壊2件、半壊2件、一部破損6件、床上浸水3,497件、床下浸水2,347件、その中でも被害の大きかった秋田市では床上浸水2,911件、床下浸水1,695件の被害が、五城目町では床上浸水399件、床下浸水200件の被害がそれぞれ報告されています。
※これらの集計、被災・報告の日付等は、秋田県災害対策本部発表のものに基づいています。

今回は三城理事長のチームからの報告を引用して報告いたします。

活動前日の8月4日に東京を出発し、8月5日朝に五城目町の災害ボランティアセンター(災害VC)に到着。
到着後、早速、受付とマッチングを行いました。

五城目町はお盆期間、災害VCをお休みするということもあって(そして秋田市は、逆に竿燈祭りの混雑を避けるために4〜6日の活動を制限しているということもあって)、5日も6日も多くのボランティアさんが全国各地から集まっていたようでした。
昨年、福島地震の桑折町や水害の清水市で一緒に作業をする事が多かったAさんや、先月まで沼津市で共に作業していたMさん、Tさんなど知った顔もチラホラ。
五城目町では床を剥がして送風機を設置するくらいのニーズもない事はないようですが、未だ技術系の作業が入る手前の被災家具の搬出、清掃などがメイン段階なので、懐かしい一般ボラ作業に勤しみました。

まずは石田六ケ村堰添のご高齢のお母さんの一人住まいのお宅へ。
堰添という地名からもわかるように川のすぐ側で、居住スペースは土間から45センチくらいは上がっているのですが、それでも床上浸水となる被害だったようです。
こちらのお宅では、土間倉庫の水浸しになった造り付けの棚を解体して、搬出するという作業を5人で行いました。一緒に活動したのは、青森、宮城、関東から集まったというメンバーでした。
五城目は盆地で、網目状に伏流水のクリークが多くあります。被災地域が彼方此方に広範囲にあるのもそのためだと思われます。この地域もその伏流水のクリークと大きな馬場目川とに囲まれたところで、丁度真裏に大きな介護老人保健施設があったのですが、馬場目川に面しているという立地のためでしょうか、胸高まで汚れた外壁も手付かずのまま、中はもぬけの殻となっていました。

最初のお宅の作業は30分程で終わったので、災害VCまで戻り次のニーズ対応へ。
次は、支援P(災害ボランティア活動支援プロジェクト会議)さんと社協さんが陣頭指揮を取っている鵜ノ木地区の現場でした。
作業内容は、こちらの地区のお宅から搬出され、3週間経っても行政が回収しきれていない被災物を軽トラに積み込み、集積所に運搬するというものでした。本来は行政のお金で業者さんに委託し行う作業なのでしょうが、業者さんでも手が回らず(実際この日も業者さんは業者さんで作業していました)、どうしてもお盆はスッキリと迎えたいという住人の皆さんの気持ちに応える形で行っていたようでした。

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五城目町での活動の様子。被災物を軽トラに積み込み、集積場へ運搬。

午前中は40人弱、トラック5台、午後は50人強、トラック7台で地区の路地や広場にうずたかく積まれた被災物を撤去していきました。熱中症アラートも出たこともあり、若干、翌日に残してしまいましたが、ほぼほぼこちらの地区の回収は出来ました。
午前は積み込み、午後は増台したマニュアルトラックのドライバーに勤しみました。本当に茹だるというか、焼けるような暑さで、水分をこの日は4リットル以上摂っていました。倒れる人もなく良かったです。

作業を終えて災害VCで一泊過ごす無料宿泊所について相談し、2つあるうち宿のうち、コンテナハウスに宿泊することになりました。残念ながらクーラーが壊れていたので、窓全開で寝ることになりました。。

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宿泊したコンテナハウス外観

 

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宿泊したコンテナハウス内観

6日朝、災害VCに行くとマッチングに長蛇の列が出来ていました。200人を軽く越える人々が集まっているのではと見受けられました。そんな中、チーム・ユニコンの監事であるsien sien west代表のパパラさんから、秋田市に入っている仲間から技術系のコンサルが欲しいと連絡があったので向かえないか?と電話が来ました。
Aさんと五城目町のマッチングを一通り聞いた上で、僕らがいないとできないというようなニーズもなく、人手も充分のようだったので、秋田市にヘルプに向かうことにしました。

秋田市では、楢山地区での活動でした。
家主さん的には、社協さんから派遣されたボランティアさんたちに作業してもらったが、まだ途中という印象にも関わらず、次に現調なり、派遣なりが果たされる目処がつかないと困惑されているところに、今回コールをくれたTさんがバッタリ出会ったということでした。
社協さんは社協さんで、山程ある案件の面積をカバーする事を優先しているため、一つの案件を深く対応する事に躊躇いがあり、床剥がしや壁切りには現在のところ基本的には対応しないということで生じている悲劇のように感じました。

作業内容は釘を抜いて床板を剥いで行き、送風機も設置し床下の乾燥促進をするという基本的に作業ですが、長期滞在する学生さんにいろいろポイントをレクチャーしながら行いました。
玄関やリビングにこびり着いた汚れを高圧洗浄で洗うチーム、布基礎の上に堆積した泥土を掻き出すチーム、床下の断熱材であるスタイロフォームを再利用できるように洗浄するチーム。そこに住む人が気持ち良く住めるようにと心を込めで、一心不乱にそれぞれが作業に打ち込みました。

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被災時の様子

 

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秋田市での活動の様子①釘抜き・床はがし作業

 

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秋田市での活動の様子②床下の乾燥を進めて行く

今回も、事故なく作業を終了することができました。
秋田市・五城目町ではまだまだたくさんのニーズが残っているため、チーム・ユニコンも引き続き現地での災害ボランティア活動を継続していく予定です。

秋田県では、7月14日からの記録的な豪雨により、広範囲で大きな被害を受けています。
8月4日時点の集計(※)では、秋田県全体で住宅被害は全壊2件、半壊2件、一部破損6件、床上浸水2,903件、床下浸水2,106件が報告されており、浸水件数の報告は日々増えていっています。
その中でも秋田市と五城目町では特に大きな被害を受けており、秋田市では床上浸水2,317件、床下浸水1,454件の被害が、五城目町では床上浸水399件、床下浸水200件の被害がそれぞれ報告されています。
※これらの集計、被災・報告の日付等は、秋田県災害対策本部発表のものに基づいています。

これらの状況を受け、災害ボランティアセンターの開設状況や災害ボランティアの活動状況等の確認のため、7月29日〜30日に三城理事長が秋田市・五城目町を含めた秋田県の現地調査を行いました。

五城目町では、豪雨の一週間後の23日にようやく暖水が解消されたものの、比較的復旧が迅速なコンビニも閉まったままで、各地で被災家財の運び出しが行われている状況でした。
写真を見ても、まだ家の外や道路脇に被災した家財が積み上げられており、道路も浸水時の泥で色が変わったままの様子がよくわかります。
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秋田市では、現地調査時点では秋田駅付近の幹線道路が未だ通行止めのままであったり、地下道が封鎖されたままの状況だったそうです。
災害ボランティアセンターが開設され、既に多くのボランティアが集まり活動を始めていますが、一方で被害を受けた地域が余りに広いため人手がたりず、まだまだ猫の手も借りたいような状況だそうです。
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現地調査時点で秋田県で災害ボランティアセンターが開設されているのは秋田市、五城目町のみとなっており、両ボランティアセンターのセンター長さんとお話をすることができましたが、家外の泥掻きや被災家財の運び出しといった初動の緊急対応が必要な状況で、床下や断熱材撤去といった技術系案件までは到底手が回らない状況とのことでした。
いずれの地域も多くの一般ボランティアの力を必要としている状況であり、ボランティアの募集範囲も全国となっていることから、チーム・ユニコンとしても復旧作業に対して少しでも力になれるよう、8月に秋田市・五城目町での災害ボランティア活動の実施を計画しています。
活動の様子については、順次こちらのブログで報告していく予定です。

 

チーム・ユニコンのHPに2023年第2四半期のレポートをアップいたしました。
今回は、架け橋ドライバーとしての活動や、台風2号に伴う線状降水帯で大きな被害を受けた静岡県沼津市での災害ボランティア活動、目黒イーストエリア桜祭りや八ヶ岳マウンテンミーティング2003へのイベント参加の報告がメインのトピックです。
以下のサイトにこれまでの活動記録と併せてアップしていますので、是非ご覧下さい。
https://uni-con.or.jp/blog/

2023年4月~6月シーズナルレポート

7月以降も残念ながら全国各地で大きな水害が起き、大きな被害を受けています。
被災地各地で様々な支援活動が行われていますが、チーム・ユニコンは自分たちにできる範囲での活動を行うべく、秋田県での現地調査を実施しており、その結果を受けて8月に秋田県での災害ボランティア活動に参加することを考えています。
現地調査や活動の様子は別途報告していきたいと思います。

ここしばらく、毎日のように全国各地で豪雨が発生し、中国地方や九州地方を中心に大きな被害を受けています。
亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
これらを見ていると、いつ、どこで大きな災害が起こってもおかしくないと思います。
このような状況で大事になってくるのはやはり日頃の備えで、例えば、災害用備蓄の確認、垂直避難を含めた避難場所・経路の確認、タイムラインの作成・確認、家族の間での連絡の取り方の確認、といったあたりを日頃から実施しておくことが、いざという時の減災につながると思います。
この機会に、是非、日頃の備えを確認してみてください。

さて、7月2日にも、台風2号の接近に伴い各地で発生した線状降水帯により大きな被害を受けた静岡県沼津市で、「災害ボランティア 愛・知・人」さんのチームに加わり、災害ボランティア活動に参加しました。
静岡県では床上浸水176件、床下浸水548件の被害を受けており、市町村別では沼津市の被害が最も大きく、床上浸水100件、床下浸水200件の被害を受けており、その中でも今回主に活動している原地区などを含む西部は180件が被害を受けたそうです。

この日は、4件のお宅でのニーズに対応しました。

1件目はこれまでも愛・知・人さんが作業をさせていただいていた床上浸水の被害を受けたお宅で、家具を置いていた納戸の乾燥が終わったので、家具を元の位置に戻したいとのことで、家具の移動をお手伝いしました。
家具の中の物を移動させた後、家具を上下に分けてそれぞれ指定していただいた場所に移動させました。
人数が多いため、それほど時間がかからずに終了。
家具も浸水してしまっていたため、一部にカビがついてしまっていましたが、それらはエタノールで拭き取っています。

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家具の移動中

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家具の移動完了!

 

2件目は、以前も床下の拭き取り作業を実施したお宅での消毒作業でした。
見取り図を見ながら各自の作業場所の分担を確認してから床下に潜り、担当箇所の床下をエタノールで消毒していきます。
湿度の高い狭い空間で、エタノール臭が籠りながらの作業はかなり大変でした。
作業は無事終了しましたが、作業後のエタノール臭がすごく、家主さんもアルコールが苦手とのことだったので、エアムーバーを床下への開口部に設置し、しばらく換気をすることとなりました。
また、作業前に、床下への開口部のあるお部屋にあったお仏壇を傷がつかないよう細心の注意を払いながら廊下まで移動させましたが、引き出しの中にカビが生えているところがあり、こちらも希釈したオスバンできれいに拭き取り、消毒しています。
最後に養生を撤去し、こちらのお宅での作業は完了です。

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床下の見取り図の前で作戦会議

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床下の消毒風景

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引き出しの中に生えたカビ

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カビをきれいに拭き取ります

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作業完了し、養生も撤去。

次のお宅では、ピアノを移動させ、その裏の床と壁の状況を確認しました。
壁際の床の含水率が少し高めであり、濡れた断熱材が原因の可能性があることを家主さんにお伝えしてます。

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ピアノの下の状態を確認

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ピアノの裏の床と壁の含水率を測定

最後に、前日に愛・知・人さんが作業されたお宅で、ピアノの下のカーペットのシワとりを行いました。
新しく購入されたカーペットとのことで、ピアノの下だけではなく、できれば部屋全体のシワを取りたいとの住民さんのお気持ちがあったため、家具等を全て移動させて、できる限りカーペットのシワを伸ばした上で、最後に家具等を元の場所に戻し、作業完了しました。

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ピアノ移動前の作業準備

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カーペットのシワを伸ばす作業

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できる限りシワを伸ばしたら、掃除をかけます

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シワもできる限り伸ばして、作業完了!

こちらのお宅の作業で、この日の作業は完了となりました。

沼津市では、未だ技術系のニーズが残ってはいるものの、だんだんとニーズは落ち着いて来ているそうです。
とはいえ、吸い上げきれていないニーズが今後上がってくる可能性もあり、その一方で、前述のとおり、連続して発生する大きな水害で被害を受けた各地の被災地での支援も必要な状況です。
チーム・ユニコンでは、引き続き必要とされる被災地での災害ボランティア活動を継続していきたいと考えています。