突然ですが、MAN WITH A MISSIONというバンドをご存知でしょうか?頭は狼、体は人間という5つの生命体で構成されるバンドで、最近だとmiletさんと一緒に紅白歌合戦で「鬼滅の刃」の主題歌「絆の奇跡」「コイコガレ」のパフォーマンスを披露していました。
実はこのバンドのヴォーカルのTokyo tanakaさんは東日本大震災のころから災害ボランティアに非常に積極的にコミットされていて、#サポウィズからCONNECTという流れでプロジェクトを進行しています。僕らが連携しているおらっちゃ七尾にも#サポウィズや#コネクトのロゴが付いたダンプや備品などが多数おいてあります。これらはそのプロジェクトから提供されているもので、被災地の現場でメッチャ活躍しています。そのプロジェクトの一環として、GAPPA ROCKSという音楽フェスが5月10日に金沢で開催されました。これは音楽の力を能登の災害復興に生かそうというイベントで、フェスの収益から実費経費を除いた全てを能登復興のために活動をしている団体に寄付をするというものです。そればかりではなく、フェスに参加した方にボランティア体験が出来るというAFTER VOLUNTEERというマッチングイベントも行いました。
5/10(土)
ユニコンが七尾で連携しているおらっちゃ七尾を運営する団体一般社団法人sien sien westの他にも多くのボランティア団体が、5月10日、フェスの会場となった石川産業展示館の前の広場に活動展示ブースを出展し、多くの来場者に能登の現状を訴えました。おらっちゃ七尾のブースでは活動の展示を行いつつAFTER VOLUNTEERに参加する方々にオリエンテーションビデオをご覧いただいてレクチャーを行いました。このオリエンテーションビデオこそ、3月のレポートからお伝えしてた代物で、カメラは僕が回し、その後コツコツとユニコンメンバーが東京で編集・MAを行って作成したものです。GAPPAに参加していた他のボランティア団体さんからも汎用性があるので使いたいとご好評いただいたという事でした。ユニコンからは2名がこちらのブースの運営に参加し、呼び込みや支援グッズの販売などを行いました。朝6時に七尾を発ち、撤収後戻ってきたのは23時でした。それでも、1万2000人近くの人が集まったフェスで次々とアーティストが能登への熱いメッセージや復興支援の必要性を楽曲とともに届ける姿に胸が熱くなり疲れも吹き飛んだようでした。
一方僕は、翌日にsien sien westがオーガナイズするイベント、AFTER VOLUNTEER体験ボランティアのマッチング会場となる能登香島駐車場の準備をおらっちゃ常連メンバー7名と行いました。(実はGAPPAの会場に持っていくのを忘れたものを届けに行ったりしたので、実際設営に加わったのは午後からとなりました)テントの設営やボランティアで使用する軽トラックのスタンバイ、会場サインの作成などボランティアインフォのメンバーの方と協力しながら18時まで行いました。
5/11(日)
この日も朝6時からの始動です!受付時間の8時前にマッチング会場となる能登香島駐車場に能登で活動するさまざまな災害ボランティアの団体が集まります。テントを立上げ、サインボードを貼り、テーブルにはマッチングのための資料が並べられ、資材置き場に現場にもっていくペットボトルなどがスタンバイされます。和倉温泉から参加される体験ボランティアの方々のためのシャトルバスは、不要な事故を招かぬように会場内の走路チェックを行ったりしています。今回のこのイベントは事前予約制となっており、まず受付で名簿と照合するチェックインを行います。前日に、件のオリエンテーションビデオを見ている人はそのままマッチングのテントにお進みいただき、まだ見ていない方はオリエンテーションビデオをループ再生しているテントに誘導し、ビデオを一通り視聴した後にマッチングテントへ移動していただくというフローです。このイベントにはユニコンから3名参加しました。午前中に帰京する僕ともう1名はこの受付を、終日活動が行えるメンバー1名が体験ボランティアのメンターを行いました。マッチングはいつも我々がやっているような「作業系支援」と写真洗浄やプランター作成、サロン活動などの「ソフト系支援」の2つのカテゴリーに分けて行い、総勢300名がこの駐車場から現場へと飛び立っていきました。
ユニコンメンバーがメンターとなった作業系の現場はGW中にも活動を行った中島のお宅。そうです!マンウィズのファンの奥様がいらっしゃるお宅です。他におらっちゃ常連さんが2名、プロボノのオープンジャパン1名もメンターに加わり、体験ボランティアの方8名と不要家財の分別・運び出しを行いました。(因みに下にある写真で埋めているものはお漬物です。大量にあったので、畑の肥やしにするのが良いのではということで穴を掘って埋めました)お昼は家主さんにチラシ寿司をいただき14時まで作業。体験ボランティアの方中には経験者もいらして、同じ趣味(音楽)いうことでチームにもまとまりがあり、作業はスムーズに進んだそうです。ダンプ3杯、軽トラ1杯の家財を搬出して、マッチング会場に戻りました。そこでは、地域のお母さん方がボランティアの皆さんへの感謝という事で、つみれ汁を作ってくれていて、和気藹々語らいながら悪天候の中の作業で冷えた体を温めたそうです。最後にsien sien westの今井代表が熱いメッセージを送り、記念撮影をして活動終了となりました。今回体験した皆さんがきっとボランティアの裾野を広げてくれることでしょう!
今回体験ボランティアをしたのは、ライブのお客さんばかりではありませんでした。フェスに出演していたアーティストさんたちも作業に参加しており、活動後にはMAN WITH A MISSIONのTokyo tanakaさんが是非、先ほどお宅を訪問したいという事になり、家主さんと感動のご対面となりました。サプライズに涙する奥様と記念撮影を行いました!
今まで多くの被災地で活動してきた中で被災者の方からときどき聞くのですが、災害に見舞われたこと自体は辛く、苦しいことだけれど、被災したからこそ気づけたことやご縁があり、悪いことばかりではない。というようなフレーズがあります。能登ではなかなかそういう声を聞かないことが我々としてはとても気がかりなのですが、アーティストやボランティア団体のこのような地道な行いで悪縁が良縁に変わることを願って止みません。