台風15号の影響での大雨で大きな被害を受けた静岡県清水区にて、静岡市の要請団体である「災害ボランティア愛・知・人」さんのチームに加わり、災害ボランティア活動に継続的に参加しています。
清水区は静岡市の中でも最も大きな被害を受けており、床上浸水約3600件、床下浸水約830件の被害が報告されています。
今回は、11月12日・13日・23日の活動について、三城理事長のチームからのレポートをもとに報告します。
11月12日は鳥坂での活動でした。ユニコンからは1名が午後から参加しています。
この日は、床剥ぎのためのピアノの移動、その後の床剥ぎ作業、家の裏手にある給湯ボイラーを囲っている小屋の撤去を行いました。
最後に剥がした廊下の床下からは大量のシロアリが出てきたとのことで、急遽ホームセンターで駆除剤を購入し、床板の撤去後に駆除材を撒いたそうです。
11月13日は石川新町での活動でした。
この日は、壁剥ぎ・床剥ぎ作業チームと、モグラ隊の床下の泥だしと断熱材剥がし作業チームに分かれて作業を行なっています。
今後、順次リビング側の床を剥がして張り替えるという家主さんの意向を踏まえ、この日の作業では台所や風呂場などの水回りの床下からのみ断熱材を撤去しています。断熱材のグラスウールはかなりの水を含んだ状態で、なるべく床下に断熱材からの水が垂れないよう、たらいの上にビニール袋をはめたものに、溢れる水を受けながら取り出していったそうです。
また、床下には壁の下の基礎や大引きを支える束等がなかったために、金網の貼られた大きな通気口から入った水が床下に土砂をそれほど多く溜めることなく出ていったようですが、地面の上の防湿シートの上には乾燥した泥が5mm程度溜まり、防湿シートの下にも湿った泥がいくらか入り込んでいたそうで、断熱材を取り除く前に、これらの泥の除去作業も行ないました。
断熱材を引き出した際に劣化していた給湯管が割れてしまうトラブルがあったものの、給水栓を止めた上で給湯管を止めるキャップを設置し、なんとか対応することができました。
11月23日にも、13日と同じお宅で活動しました。
既に和室とリビングの床剥ぎは終了し、床を剥いだ場所に合板を敷き終わっていました。この日の作業は、廊下部分の床の合板2枚分を剥ぎ、その下の断熱材、さらにその下のプラダンを剥がし、床下の泥を撤去する、というものでした。
今回床剥ぎを実施した部分は、フローリング材の下に根太に打ち付けられたパーティクルボード(木材のチップを破断・圧縮して成形した板)が設置されており、また、根太の下に鉄骨の大引きがあり、それに乗る形で黒いプラダンが一面に敷かれていました。断熱材のグラスウールはパーティクルボードとプラダンの隙間を埋めるように敷き詰められており、水を含んだ状態だったそうです。床剥ぎ作業は、床板とパーティクルボード2枚の合計が23mmと分厚かったこと、残念ながら作業中に丸鋸1台が故障してしまったこともあり、なかなかハードだったそうです。
一部床上からアクセスできなかった納戸や階段下については、床下に潜って泥出しを実施後、床下からプラダンをカットして、13日の作業と同様に垂れた水をビニール袋で受けながら断熱材を引き出したそうです。断熱材がない場所にもプラダンの内部の隙間に水が溜まっていたそうなので、それらを取り除くべくプラダンはなるべく剥がしたそうです。
これらの作業で、一部取り除けていない部分があるものの、主要な部分の断熱材は取り除くことができたそうです。作業後も床下の乾燥をすすめるべく、床下に送風機を設置しています。
床を剥いだ部分には、最終的にコンパネ2枚をサイズを合わせてはめ込み、段差部分は土嚢袋と養生テープで手当し、日常生活になるべく影響がないようにしています。
また、作業前の11月22日には、日本カーシェアリング協会さんのお手伝いとして、8月4日からの豪雨で大きな被害を受けた新潟県村上市での活動で使用していた車を、静岡市まで運搬する作業を行なっております。
日本カーシェアリング協会さんは、東日本大震災の被災地である石巻市にて全国から寄付頂いた車を活用したカーシェアリング等の共助の仕組みを作られており、この仕組みをもとに、支え合う地域をつくる「コミュニティ・カーシェアリング」、車を貸すことで人と地域を元気にする「ソーシャル・カーサポート」、災害の時に車で困らない地域を作る「モビリティ・レジリエンス」といった活動をされています。
災害地での車の貸し出しの活動も継続されており、今回はその活動をお手伝いしました。
静岡県清水区では、未だ大量のニーズが残っており、ここに来てニーズが増え続けているそうです。
今後も引き続き愛・知・人さんのチームに加わり、週末の活動への参加を継続していきます。
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