コロナ禍、そしてコロナ後における災害対応は、これまでとは異なった新たな認識や意識が必要とされます。
これから何回かのブログで、新たな災害対応ガイドラインについて学んでいることを書かせていただこうと思っております。
全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)が提示した新型コロナウイルスの感染が懸念される状況におけるボランティア・NPO等の災害対応ガイドラインは、今後の災害ボランティアのあり方の指針となる可能性が高く、非常に参考になります。
当ブログでもその一部をご紹介させていただきます。
スフィア・プロジェクト
は、NGOのグループと赤十字・赤新月社運動によって人道援助の主要分野全般に関する最低基準である=
スフィア・ハンドブック
=を定める目的で1997年に開始されました。
このハンドブックの目的は、災害や紛争における人道援助の質、および被災者への人道援助システムの説明責任を向上させることだということです。
1998年に初版試行版が発行され、2011年には第3版が発行されています。
スフィア・ハンドブックにおいて、災害の影響を受けた人々は尊厳のある生活を営んだり支援を受けたりする権利があり、災害による苦痛を軽減するために実行可能なあらゆる手段が尽くされなくてはならない、と言った基本理念が提示されています。
そして、権利保護の原則として人々がニーズに応じた支援を誰もが差別なく受けられることや、支援者が人々を危険にされされないためにリスク軽減をさせるということも提示されています。
そんな中で、今回の新型コロナウイルスの影響下(感染が懸念される状況下)において自然災害が起きた場合は、これまでの災害支援で行われていた
・全国から
・迅速に
・短期集中
で現地に駆けつけるといった支援のあり方は見直されなければなりません。
多くのマンパワーを要する活動、サロン活動など被災者と会話しながら行われる活動など、これまで推奨されていた支援については、この新型コロナウイルス感染拡大防止の観点からは慎重に対応すべき要素が多く、 それまでの支援の常識が当てはまらなくなっているのが現状です。
その状況下でわれわれが遵守すべきことは、
「支援者が感染を広げないこと」
「支援者の安全を確保すること」
被災者の命と暮らし、そして尊厳を守るため、必要な支援をどのような手段で行うかは大きな課題です。
感染拡大防止の観点を加味したルールを自発的に課し、支援者全体に対しても理解を求めつつ、 行政・社会福祉協議会・NPO等の多様な支援者間の連携(三者連携)を進めていくことで、難しい課題に対応していくことが必要なのです。
地域ごとに感染状況等は異なります。各地においての対策の検討を進めるうえでの参考にこのガイドラインがなって行くと想像しています。
返信を残す
Want to join the discussion?Feel free to contribute!