50歳。
子どものころ、50歳の人に対しては「大人」というより「おじいさん」のように思っていた記憶があります。
19歳20歳の人たちが「大人」に見えていたので、その親世代の人たちをそう感じてしまうのも理解できる気がします。
そして、いつの間にやら気づかぬうちに自分がその世代に突入していました。
同世代の友人知人などは、結婚して子どもがいる人、孫がいる人、起業した人など、実に様々な人生を送っています。
そして、自分のように独身を貫いている人もいます。まさに「人生いろいろ」です。
舞台「エール!」は、そんな50歳を過ぎた男の話です。
自分が追いかけいるのは夢なのか、夢とは何なのか、そもそも存在したのか、今でも存在するのか、いつの間にか見失ってしまって、それでも何となく走り続けているだけではないのか、立ち止まって別の道へ進む勇気がないだけではないのか……など、実にいろいろなことを考えてしまいます。
自分が信じて進んできた道が果たして正解だったのか、不正解だったのか、道を間違えたのではないか、何か別な人生があったのではないか、いや、そもそも正解など存在するのだろうか……。
ついつい主人公を自分に置き換えて見てしまいます。自分も人並みに(?)つまづきながらこれまでの人生を営んで来ました。
この作品は、そんな主人公が故郷の災害をきっかけに避難所へ駆けつけ、そこで共同生活を営む物語です。被災者やそこで働く人々と出会い、果たして男の人生は変化は訪れるのでしょうか……。
来月上旬にはいよいよ本番へ向けての稽古が始まります。
また追ってレポートをお届けしたいと思います。