七尾に響く祭りの音と、復興への槌音 – 七尾市活動報告(2025/8/1-3)

いつも認定NPO法人チーム・ユニコンの活動にご関心をお寄せいただき、誠にありがとうございます。

8月1日(金)から3日(日)にかけて、令和6年能登半島地震の支援活動のため、石川県七尾市に入りましたので、活動のご報告をします。

今回の活動も、いつも温かく私たちを迎え入れてくれる民間災害ボランティアセンター「おらっちゃ七尾」を拠点とさせていただきました。全国から集まるボランティアと地域のニーズを繋ぐ、まさに活動の心臓部です。

8月1日(金):猛暑の中のバトンパス

地震発生から1年7ヶ月。七尾市は朝から気温がぐんぐん上がり、厳しい暑さに見舞われました。そんな中、街のあちこちでは、翌日に控えた石崎奉燈祭(いっさきほうとうまつり)の準備が早朝から進められ、活気が満ち溢れています。

この日、私たちチーム・ユニコンのメンバーと、他団体からのボランティアさん総勢12名は、和倉地区にある社員寮へ向かいました。ここでのミッションは、家財の搬出作業です。

とにかく暑い一日でしたが、現場には頼もしい高校生のボランティアさんたちの姿が。彼らの積極的な働きかけと、ほとばしる若いエネルギーのおかげで、現場は終始明るい雰囲気に包まれ、大変な作業も午後には無事完了することができました。若い世代の力強さは、復興への大きな希望です。

午後3時前には拠点である保育園に戻り、今度は翌日の奉燈祭の準備をお手伝い。着々と準備が進む駅前では、試験運行される奉燈(キリコ)が姿を現し、その迫力に圧倒されました。

8月2日(土):祭りの熱気と、復旧への一心

この日、チーム・ユニコンは3つのチームに分かれ、それぞれ異なる場所で活動しました。

チームAは、お盆に向けて旭町の貯蔵物を一斉に搬出しました。他のボランティアさんも含め総勢19名、軽トラックや2tダンプなど計9台の車両がフル稼働。布団や畳、電化製品、瀬戸物などを次々と運び出し、段ボールは資源として再利用する業者さんのところに持っていきました。まさにチームプレーが光る一日でした。

一方、チームBとチームCのメンバーは、いよいよ当日を迎えた「石崎奉燈祭」のサポートへ。2年ぶりの完全開催となるこのお祭りは、街に大勢の人々を呼び込み、ものすごい熱気に包まれていました。私たちは西地区と東地区の給水所に分かれ、巨大な奉燈を担ぐ勇壮な担ぎ手の方々に、冷たい飲み物をお渡しする役割を担いました。

地域の伝統と文化が力強く復活する瞬間を間近で感じ、私たちも胸が熱くなりました。

8月3日(日):祭りのあと、次の一歩へ

熱狂的な奉燈祭の翌日。おらっちゃには、大学生を中心に76名ものボランティアが集まり、静かな街に新たな活気が生まれていました。

私たちユニコンメンバー3名は、大学生ボランティア8名と共に11名のチームを編成し、中島町塩津地区のお宅へ。公費解体前の家財片付けのご依頼です。

家主さんは元長距離ドライバーで家を空けることが多かったそうで、家の中にはたくさんの思い出の品が眠っていました。熱中症に気を配りながらのタフな作業となりましたが、大学生ボランティアの皆さんの素晴らしい活躍のおかげで、母屋の作業は9割方完了。この日も厳しい暑さで、祭り翌日の身体には堪えましたが、大きな達成感を得ることができました。

納屋の作業は翌日以降のチームに引き継ぎます。こうして、一日一日、一人ひとりの力を繋いでいくことが、復興への着実な一歩になると信じています。

ご支援くださる皆様へ

今回の活動は、社会福祉法人中央共同募金会の「ボラサポ・令和6年能登半島地震」からの助成を受けて実施いたしました。

そして、日頃より当法人の活動を信じ、ご寄付という形で温かいお気持ちをお寄せくださる全国の皆様に、心より深く感謝申し上げます。

皆様からいただくご支援の一つひとつが、私たちの活動の大きな原動力となっています。

被災された方々が一日でも早く穏やかな日常を取り戻せるよう、これからもチーム一丸となって活動に邁進してまいります。

今後とも、変わらぬご支援とご協力を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。